Weekly Media Log

2024.5.10

こんにちは。GW中、いかがお過ごしでしょうか。僕は特に予定は無く、平日は普通に仕事をしつつ、観に行こうと思ってずっと行けなかった映画を見たり、溜まっていた掃除をしたり、パスポートが切れていたので更新しに行ったり、筋トレや勉強を少し多めにしたりという日々を過ごしています。

GWはいつどこに行っても、人が特に多く、映画を渋谷に見にいったときには、渋谷駅の混雑具合がすごく、ちょっとした事故が起きそうな雰囲気でした。やはり、人と同じタイミングで同じ行動を取るべきではありませんね。やはり何事も、逆張りというか、なるべく、世の中のタイミングや指標ではなく、やりたいタイミングでやりたいことをやることが大事だと痛感します。世の中は意外とみんなあまり考えずに流れて動いているような気もしてきてしまいます。

News

とてもニッチな内容ですが、僕が環境シミュレーションを用いて室内のさまざまな環境を可視化することが多く、そのときによく悩まされていた内容に近い部分もあったので目に止まりました。数字の大小関係と色の関係性を直感的にわかりやすくするのは意外ととても難しく、実はシミュレーションを扱う人のセンスの一つであったりもします。それによって印象操作をしてしまうこともできるので、気をつけなくてはならないのですが・・・。

既存のカラーマップというのは、環境シミュレーションでもよく見かけるグラデーションであり、さまざまなところでよく使われるのですが、やはり課題があるということがよくわかります。一つとっても、完璧なことなんてまだまだ何もない。このような数値の可視化・情報の可視化は発展途上なのだということがよくわかります。

これまたニッチな内容なのですが、データを扱うことが多く、データセットに複数の特徴量(例えば日射量と風速とか)がある場合、最適化や分析をするときに、スケールを合わせることがあり、それを正規化と言う(これも最近知った)のですが、この正規化は一番単純なものだと、最小値を0・最大値を1とするMin-Max法がありそれをヘビロテしていたのですが、そうすると外れ値の影響を大きく受けてしまい、他の方法はないかと悩んでいたところ、この記事を見つけました。

この記事によると、外れ値がある場合は、Robust Scalingという方法で、データの25・75パーセンタイルをそれぞれ0・1と考えることで、データの分布形状を変化させつつ、外れ値の影響を軽減できると言うもの。

最近はPythonによるデータ分析も学習していて、データ分析欲が出てきており、業務で使うことも徐々にではありますが増えてきているので、より本格的に勉強してみようかなと思います

極少住宅のドキュメンタリーを集めたYoutubeチャンネルを見つけました。

僕自身、広い家・新しい家は、自分の好みや今の世の中の情勢(地球環境や不動産の過剰な高騰)を考えたときに、欲しいと思う理由が思いつかなかったので、このように極少住宅で、リノベーションも多く扱っていて、住んでいる人のコメントも聞けたりするチャンネルは非常にありがたいと思いました。まあ極少住宅といっても、日本よりは広々としている印象を受けるかもしれませんが・・・。

新建築オンラインで掲載されていた永山裕子さんのインタビュー記事。歌舞伎町タワーが出来てからしばらく経知ますが、何がモチーフになっているかなどの経緯を知らず、この記事を読んで、歌舞伎町がかつての沼地だったことから、そこから湧き上がる噴水をイメージしたのがこの高層ビルのきっかけだということを知りました。また、遠くから見ると、先端のセラミックプリントが何となくあっけない感じがしてしまったのだが、近くで見るとかなり繊細なプリントパターンになっているなと感じていたので、そこに拘りを持たせていたのには納得です。個人的には、建築というよりは演出の一つとして、夜に先端が光って、その光が揺れたり、色が変わったりするのが非常に印象的で好きです。

新進気鋭のALTEMYグループのインタビュー記事。ツールはあくまでツールという距離感であったり、建築が好きになる途中という素直さが、とても共感できました。何より同じ年代でここまで切れているのがカッコ良い。

僕は建築が好きですけれども、そこで思考を止めず、常に「好きなのかな?」と確認するくらいが適切なのではないかと思います。のめり込むことも大事ですが、適切な距離感の中で、世の中に何があればより幸せになれるのかを考えたいなと思いました。

Movie

渋谷の映画館で観ました。最高でした。濱口監督の映画は、「ドライブマイカー」と「偶然と想像」を見ており、どちらも好きでしたが、共通する部分もありつつ、ちょっと違った観点での素晴らしさも感じました。特に大自然を移す映像と音楽が素晴らしい。

濱口監督の映画は、見た後にじわあっと「いいもの見たなあ」と余韻に浸ることができるのが何とも心地良く、それが今回も存分に味わうことができました。

Netflixオリジナルのような映画はきっとAIでも作れれるようにそのうちなるなと思うのですが(失礼)、濱口監督の映画は、きっとAIでは作ることのできない違和感や偶発的なもの、人間同士の会話の中で生まれる「何か」が含まれているのだと思う。これこそ、人間が作るべき映画なのではないでしょうか。

最近、地方移住する人も周りにちらほら見かけますが、それが果たして自然にとって良い選択なのか、非常にセンシティブに考えるべき課題だということ感じました。もちろん、大自然と触れ合えるのは素晴らしいけど、人間は、ときに自然を汚染してしまうから。地方移住する人は、都市に住む人よりもフットプリントが大きくなってしまう可能性も孕んでおり、都市に住む人以上に、この辺りと向き合い続けることが求められ続けるのでしょう。

Book

村上春樹の初期の短編を集めたもの。かなり昔の作品も含まれるはずだが、今読んでも非常に新鮮に感じました。

村上春樹の物語は何故か海外が舞台に感じてしまうのが不思議です。どの短編も非常に印象的で、どこか優しい悲しみを思わせます。思わずクスッと笑ってしまうのが「カンガルー通信」で、情景がありありと思い浮かぶのが「午後の最後の芝生」。どちらの主人公も自分の仕事の中で独特のセンスを持ってい流のが好きです。僕も、彼らのように、独特のセンスを持ち、それが評価されるか否かは別として、他人に流されず自分の考え方でマイペースに仕事をしていきたい。少なくとも世の中一般の幸せには惑わされたくないな、と。

Music

「悪は存在しない」の主題曲。ドライブマイカーの音楽も担当されている石橋英子さんの作曲です。元々は存在しないは彼女のソロライブ「GIFT」で上映するための映像作成を濱口監督が作成し、その映像をもとに「悪は存在しない」が作成された経緯があります。

緊張感のある凛とした静かで冷たい自然の雰囲気を感じました。

個人的には、映画の冒頭に流れた曲も好きだったので、サウンドトラックを早く聴きたいところ。

2024.4.14

しばらくまた更新できずにいました。

年始から2月中頃まではプロジェクトの締め切りに奔走、その後、仕事であまり上手くいかないことがあり、それと重なる形で体調を崩して副鼻腔炎が長引き、何度か風邪を繰り返しながら、3月が終わり、4月に入って、学会論文(AIJ)の投稿があり、ようやく調子を取り戻してきた感じです。ただ、少し仕事についてのやるせなさは時折ぶり返すことがまだあり、精神的・体力的に、やや不安定な状況が続いています。すべてのことに対して、少しスピードを落とさざるを得ないというような感じで、ヤキモキすることもありますが、あまり焦らずにいきたいです。また、仕事・プライベート共に、少し時間をとって長期目線で考えないといけないことが増えてきていて、ここ数年は目の前の仕事に忙殺されていることによって気を紛らわしていたかもしれませんが、もう少し、「自分が果たしてどうしたいのか」を考えるフェーズにきているような気がしています。まあ、考えられてないんですけど。汗

今、プライベートでは、英語やPythonの勉強をしながら、相変わらずジムには熱心に通っており、それと並行して読書の時間を増やすようになりました。読書については頑張っているというよりは、今自分の中にある悩みに対してのヒントがどこかに書いているのではないか、という少しの期待と切迫感のようなものがあるからかもしれません。まあ、そんなに何かに書いてあるような簡単な悩みでは無いかもしれませんが。

と、まあ、あまり充実したメディアを消化できたわけでは無いのですが、少し振り返ってみたいと思います。

News

45歳の実業家が、毎年200万ドルかけて、若返るための実験をしているという記事。

この取り組み”Blueprint”において、具体的に何を行なっているか、そしてどれくらい彼が実際に若返っているかを計測したデータがすべて公開されていました。今後は、おそらく実際の知見をもとに、情報発信やサプリメントなどの提供を行なっていくのではないでしょうか。

もちろん、庶民がこのような生活を送ることは、費用的・時間的な観点から難しいものもあるのかもしれないですが、食事や運動など、真似できるところはありそうだと感じました。特に食事と運動、基本中の基本ですが、侮ってはいけませんし、必ずしもお金や時間がかかるものばかりではないはず。仕事や疲れにかこつけて食事や運動を適当にするのではなく、仕事を適切に切り上げて、その分、健康的な食事を自炊したり、一日に1時間は体を動かすようにする。そんな生活がこれからのスタンダードであり社会人としての嗜みとなってほしいなと思います(し、僕は最近はというに意識的にそのような行動をとっています)

僕が普段扱っているのはCFD(流体解析)ですが、メーカー勤務のCAEの研究に従事されているブログの考え方が参考になりました。

解析にはもちろん精度も大事なんだけれども、絶対値を確かなものににするには相当な検討時間が必要で、場合によっては数値のオフセット(調整)をすることもあるとか。また、先行開発では順序再現(大小関係)ができていれば十分とのこと。メーカーでの先行開発がどのフェーズかわからないですが、建築の分野において、一品生産の場合、そのほとんどが設計時には先行開発にあたるのでは無いでしょうか。

設計側の期待と実際の現実のギャップというのもとても共感で、分野が違くとも、結構共通する部分はあるのだろうなと感じた次第です。

なんとも魅力的なガジェットが開発されたようです。音声のみでタスクを実行するAIデバイス。

あらかじめ準備された接続先のアプリケーションへの指示に加え、カメラを通して人間が行なっている作業を学習させることで、その作業を自動的に行なってくれるようになるというヴィジョンもあるとのこと。

スマートフォンは自分自身でなんでも行えるようになった。その次は、いかに自分で操作せずに作業を行えるようになるか、といったところなのでしょうかね。

Movie

1995年の邦画ですが、映像の色・画角がとても良かったです。もちろん現代ではNGな表現方法も多々あるとは思いますが、芸術作品としてはとてもよくできた映画だと感じました。特に、線路を歩くシーン、みかんばたけを駆け抜けるシーン、水飲み場のシーンなどは、画角と構成がとても素晴らしかったです。映像としての映画が好きな方にはお勧めします。

三体の中国ドラマ版。Netflix版が公開されて、その前にこちらをみておこうと思いました。

惜しかったなあ・・・というのが正直なところ。30話は途中まではそこまで長く感じなかったのですが、中盤くらいからやや失速してしまいました。三体ゲームの再現度は高く映像化する価値はあったと思う一方で、船をナノワイヤーでスライスする作戦は、ちょっと勿体無いというか、やはり文学で幾何学的かつ科学的な説明を淡々するから面白いのであって、それをそのまま映像化してしまうことによりあっけらかんとしてしまったかなという。三体は、心の中での孤独な葛藤(これは感情や言葉に発さない思考が理解できない三体側と戦う上で非常に重要になってくる)、そして、文章で現象を淡々と説明するところが個人的には面白い部分であって、映像化向きでは無いことは最初からわかってはいました。でもやはり、そうだったかな、という感じです。

Netflix版も、恐る恐るみてみます。

Book

資本主義の始まりは、奴隷化と自然のモノ化から始まったという当然ではあるが衝撃的な序章。

再エネを頑張っても消費量がそれ以上に増えていくので地球温暖化は止まらない。物質の消費量を減らすことが大事だが、成長と物質の消費量は相関関係にある、であるから、成長を求めている限りは解決しない。であるから、脱成長を目指すしかない。

脱成長もただ単に成長しないということではなく、福祉をもっと充実させて、そこでの仕事を希少性によらずに意義を持てるようにしていくことで、必要以上に働かないでスピードを落としていく、そしてアニミズム的な考えで、人間以外にも権利を認め、生きること。

この世の中で生きていく以上、うまく折り合いをつけていくしか無い部分もありますが、個人の生き方に反映できることもあると思います。成長主義、資本主義、などを手放しに歓迎しない態度、そこでは無い部分に価値観の軸を置く態度、を持っていたいと思わされました。

NHKの100分de名著で読んでいるので、正確には原著を読んでいないですが、今の自分にとても大事な考え方を教えてくれました。

世の中には 本質は存在しないという前提で、お互いのスタンスが異なる人との対話をあきらめないということ。そのために、常に自分の考えが最終的なものではないと自覚しアップデートしていく意識を持ち続けること。公と私は分け、公では全てを分かり合えない・意見が異なる人同士であることることを前提とし、それでもうまく進めることを考えること。これらが、世の中の平和にとって大事であること書いてありました。

人それぞれだし、どちらも正しいと思うので、じゃあお互いそれぞれで。ではなくて、その中で、一緒に一つ屋根の下や、地球という一つの星の中で生きていくにはどうすれば良いのか、という、現代の個別化・個人化・対立に対しての、一つのヒントを与えてくれるような考え方だと感じました。

Music

最近はピアノ曲を聴くことが多くなってきました。

バッハのゴルドベルグ変奏曲に飽きてきた時に、このアルバムを見つけました。

ベートーヴェンというと、結構、ダイナミックかつ重厚・胃もたれする感じを持っていた(偏見)のですが、このアルバムは割と爽快な感じで聴くことができます。奏者の解釈が僕の好みなのかもしれません。

2023.12.31_今年の振り返り

少しアウトプット不足なこともあり、今年を振り返ってみることにしました。あまり推敲した文章ではないのでご了承ください。

端的に申し上げると、今年は、仕事8:筋トレ1.5:残り0.5みたいな生活をしていました。笑

本当に意味わからないんですが、そんな感じだったのです。

仕事

設備設計者から環境エンジニアに職域を変え、CEEL(Computational Environmental Engineering Lab)で活動してから4年が経過しました。具体的には、設計者とともにプロジェクトの序盤から参画し、どうすれば建築が環境的により魅力的なものを一緒に考え、特に環境シミュレーション技術・プログラミング技術などを活用して定量的にその魅力を示し、また、建築の形態と性能を両側面から考える(どういうかたちにしたらより良い環境になるか?)をコンピュータを用いて客観的に考えたり、という、環境とデザイン、エンジニアとデザインの架け橋のような仕事をしています。架け橋なので、「自分の仕事はこれ!」みたいに言い切れないのが、非常に歯がゆいし、たまに自分の存在価値などが分からなくなっておなかが痛くなったりもします。笑

ただ、プロジェクトの数も徐々に増え、かなり充実した年になったと思います。いくつか付加価値を提供できるようなプロジェクトも出てきており、自分の理想としている活動に徐々に近づいてきているとも感じます。

今年は指名で頂く仕事も多く、徐々に社内でも認められてきているとは感じます。

一方で、様々な課題があったのも事実です。

課題1_チームとしてのマネジメントが難しかった

僕はスタッフなのだから、自分の仕事にまずは集中するべきで、少し自分の射程範囲を拾すげてしまったのかもしれません。一方で、CEELを立ち上げたのは自分だという自負もあり、頑張り過ぎてしまった側面があったかもしれません。そもそも、学生時代から、リーダーになると、どうしても厳しくなってしまう(もちろん自分のことを棚に上げたりはせず自分もその同じ厳しさの中で戦っているという自負はありますが、みんながその厳しさに耐えれるわけではない)癖があり、それは部活でも研究室時代もそうであったので、その癖がなかなか抜けきらないのだと思います。でも、僕は、アウトプットや話し方で、頑張っていない人と頑張っている人を一瞬で見分けてしまったりするので・・・。これは来年以降の課題だと思っています。

課題2_全てのプロジェクトで付加価値を提供することが難しかった

環境エンジニアとしては、設計のなるべく序盤から参画し、どうすれば、環境的に建築をより魅力的なものにしていけるかを一緒に話し合い、自らが提案していくこともあります。今年は特に、必ず全てのプロジェクトで、どんなに小さくてもいいから、1つの提案を資料を作って説明する、ということを心掛けてきました。その成果が出たかどうかは分からないけれども、設計者の方から指名でお声がけ頂けることも増えてきた気がします。

一方で、その提案が通らないことだったり、設計フェーズやコストにどうしても乗っからないこともあり、その場合は受け身の解析業務になってしまうことも多々ありました。これは非常に難しい悩みなのですが、僕は環境エンジニアとして、「環境設計」を行いたいとずっと言っているのですが、これが「環境解析」を行うだけの役割に成り下がってしまわないか、ということは常に気にしています。それはそれで重要な役職だと思うのですが、僕はそれをやりたいわけではなく、あくまで、環境シミュレーションを活用することで、より魅力的な建築の「提案」に携わりたいと思っています。かといって、その提案が通らなかったら、さようなら、という訳にもいかないいので、最後まで設計者と添い遂げることが多いのですが、その後半戦の解析業務が非常に厄介で、モデル整理や条件の修正など、思った以上に時間を費やしてしまうのです。そうすると他のプロジェクトでも付加価値を提供することが時間的に難しくなり・・・という悪循環になってしまうため、プロジェクトの優先順位と割り切り、のようなものがそろそろ必要になってきそうだなと感じます。もちろん、全てのプロジェクトに全力で取り組みたいのですが、体がもたない・・・。

課題3_プロジェクト活動以外がおろそかになってしまった

ただ設計をすればよい、というチームではないので、何か新規性のある提案であったり、開発を行っていく必要があるのですが、それをなかなか時間を取って行うことが出来ませんでした。もちろん、プロジェクトの実測調査の分析結果によって明らかとなった知見を次の環境設計に活かしたり、コンペに参加したり(AIJで優秀賞は取りました)、AIJの学会論文に投稿したり、ということはやりましたが、もうすこしできることはあったかなと言う気がします。特に、環境整備系(シミュレーションのテンプレートだったり、評価軸の整理だったり、新規ソフトの習得・整備)が疎かになっているという自覚はあり、来年以降はそこに時間をしっかりと費やしたい所存。

あと、インプットが本当に不足しているので、来年はしっかりインプット(できれば建築を生で見る機会を増やしたい)と思います。

課題4_不足しているスキルが多すぎる

デジタル技術一つとっても、RhinocerosのモデリングやGrasshopperのプログラミング、また、エネルギーシミュレーション(主にEnergyplus)とか、それぞれのソフトの理論的な理解、さらに、環境建築に対する教養、環境建築工学のしっかりとした知識、新規性のある発想を行うための多方面からのアイディアの充填、インターナショナルなコミュニケーションのための英語、などなど、本当に不足するスキルがまだまだ多いと感じました。

今年から、Python・英語をしっかりと勉強し始め、来年はBEMPもできれば取得したいと思っています。

ただ、一つ思っているのは、自分は単なる「快適」や「省エネルギー」や「CO2削減」には正直興味がわかない、という感じです。どちらかと言うと、人が感じる「環境」と「建築」の関係性にフォーカスして、あくまでそれを補強する理論として「省エネルギー」「快適」「CO2削減」などのバックアップを行うというスタンスにしたい。最近の「省エネ!省CO2!」という世の中の流れに僕自身は少し疲れていますので、それだけにならないようにはしたいところ。

来年はこれらの課題を少しでも解決できるようにしていきたいと思います。いきなり全部は無理ですが。

プライベート

健康

年末に頸椎の椎間板ヘルニアになってしまいました。原因は筋トレなのか、デスクワークのしすぎなのか、明確なところは分かりませんが、多少無理して何とかする、みたいな仕事やトレーニングの仕方は見直さなくてはならないと感じます。

ただ、今年の後半から、ゴールドジムに入会し、パーソナルトレーニングも引き続きお願いをして、トレーニングには力の入った年になりました。今年は、記録を振り返ると、約200回ジムに行っているとのことで、最低でも1-2日に1回は言っているという計算になります。来年はもっと頻度高めていきたい所存。パーソナルでは力の抜けないトレーニングの考え方を教えてもらい、それを意識することでかなり効かせ方を理解できるようになってきました。トレーニングは社会人になってからそれなりに続けていますが、ようやく分かるようになってきました。非常に奥が深い・・・。

また、食生活の面では、今年の後半くらいからはお米をなるべく食べずにジャガイモと野菜で乗り切る食生活に変えて、それによって脂肪がかなり落ち(腹筋がうっすらと見えるくらい)、コンディションはかなり良い感じ。また、それによって日中眠くなったりすることも減り、生産性が上がったように感じます。来年以降もジャガイモと野菜中心の食生活は続けていきたいです。まあ、ちょくちょく外食でお米とかラーメンとか食べたりするのですが。

甘いものもなるべく食べないで、口さみしいときは、ナッツ・ダークチョコ・リンゴ丸かじりとかで乗り切る。これで結構体調が良くなった気がします。たまにアイスとかグミとかは食べるのですが。

英語

今年はカランメソッドに取り組みました。英文法をしっかりと理解して話せるようになりたかったので。1年で諦めそうになりつつ、何とか継続して、進みは悪かったですがなんとかStage 5を終えることが出来ました。来年で一周できるかな・・・。ボキャブラリも改めて増やしていきたいですね。

AIが台頭して英語がいらなくなるとか、プログラミング不要論とかありますが、自分は、相手(海外の方やコンピュータ)の作法を知るには、その言語をちゃんと勉強するべきだと思います。それが利便性云々の話ではなく、礼儀だと思うし、最低限、それは自分だったらやってほしい、と思います。

読書

そんなにたくさんは読めなかったのですが、一応それなりには読みました。ログは「読書メーター」で取っています。今年は18冊。まあ忙しい割には読めたのかな・・・。「サピエンス全史」は今更読みましたが、面白かった。すべてが正しい歴史の解釈とは思いませんが、解釈とはこうあるべき、だと思いました。すべてが正しいなんてありえないし、人の能力は事実にどう「意味」を与えるか、だと思うので、それが完全に正しいことなんて求められていないはず。まあ、完全に違うことを言ってしまってはダメですが、その微妙なズレにこそ、新しい発見があるのだから、正しいことを言おうとし過ぎてはいけない。

実は読書会なんかも小規模に始めたりしていて、そこからまた、いろんな本を薦めて頂いたりして、積読が止まりません・・・。でも、読書は本当に楽しい、というか、世の中の解像度が徐々に高まっていく感じがたまりません。

音楽

昨年まではサカナクションを良く聞いていたのですが、ちょっと歌詞がある音楽を聴くのがしんどくなることが多く、今年はそんな時にも聞ける曲を探していました。なるべく要素の少ない音楽が良い。そうなると、やはり「ピアノ」になってくるのです。ピアノは自分の場合、昔から聞き馴染んでいるので、思考が持って行かれ過ぎないし、ピアノは実際に弾けるのですが、サックス曲みたいに「ここはこういう風に吹くのか」とか思わず指が動いてしまったりすることも無いので、本当に丁度良い。一番今年聞いた曲は「ゴルドベルク変奏曲」です。Spotifyで検索すると色々出てきますが、僕はAndras Schiffのが一番好きでした。本当に人によって解釈が変わる楽曲ですが、Andras Schiffは媚びすぎず、歌い過ぎず、でもたんぱく過ぎない。ぼくはそのバランスがとても好きで、ずっと聞いていても飽きないシンプルさが大好きです。ちなみにランランもあるんですが、自分は全然好みじゃなかった。

自分はバッハのような禁欲的な音楽の中に垣間見える「制限されたなかで表現される欲」みたいなのが好きなのかもしれません。

あとは、敢えて歌詞のある楽曲を挙げるとしたら、今年は「藤井風」を聴くことが多かったです。花やWorkin’ Hardが。ちょっとネガティブな陰な感じの言葉選びが何とも言えなくて。後者は仕事に向かう道中で聞くとちょっと応援歌っぽくなっていいですよ。

来年は、もう少しサカナクション愛を取り戻したいですね。

映像作品

まあまあ見ているのですが、今年は、ドラマだと「Better Call Soul」アニメだと「メイドインアビス」「鉄血のオルフェンズ」映画だと「青いカフタンの仕立て屋」(映画は全然見れてない)とかが良かったですかね。「怪物」も見た直後は良いと思ったんですが、いろいろと制作陣の考え方や広報のやり方を知るうちに、ちょっと「LGBTQ」を扱うスタンスが間違ってないか?と思ってしまいまい、積極的に推せる作品ではなくなってしまいました。非常に美しいんですが、いろいろと「Call me by your name」の雑なオマージュとかもあって、それも、なんだかなーと思ってしまいました、が。映像作品はFilmarksでレビューはなるべく書くようにしてます。映画はだんだん観る時間が取れなくなってきましたが・・・(物理的には取れるはずなんだけど、どちらかというと精神的に)。

お笑い

今年は音ネタ「ヨネダ2000」「メンバー」あたりが好きでした。また、やはりラジオは安定して「ハライチのターン」を聞き続けています。ヨネダ2000、今年はM-1攻めすぎたネタで決勝に進めず残念・・・。来年に期待しましょう。ちなみに「メンバー」はこれで知ってしまいました。もっと活躍してほしい。

来年は、もう少し、実際にいろんなところに足を運ぶ機会を増やしたいですね。ことしは本当にインドア派でした。それはそれで、いろいろなコンテンツがあって、それで十分な面もあるのですが。

総括

色々書きましたが、今年もよう頑張ったと思います。本当に仕事と筋トレして、その間に休憩がてらコンテンツを消費した印象しかありません。笑

来年も、世の中のあれこれや他人の声に惑わされず、自分のやりたいことに、真剣に不真面目に邁進して参ります。よろしくお願いいたします。

2023.12.31 自宅より

2023.5.5

少しずつまた再開していきたいと思います。やはり定期的なアウトプットが無いと、インプットも捗らないなという自覚があったためです。

最近の僕はというと、とにかく仕事と筋トレの毎日でした。そして、仕事のしすぎなのか、筋トレのしすぎなのか分かりませんが、GW直前に喉を痛め、そこから体調を崩して現在に至ります。おそらく、徐々に何かしらの疲れが蓄積されていったのでしょう。あるいはバランスを欠いていたのでしょう。もう少し、バランスを取り戻しながら、今年も過ごしていきたいと思います。

News

専門分野でなくて恐縮なのですが、とても面白く共感度の高い記事だったので、ブックマークしていたものを共有します。記事のタイトルの通りですが、バージョンアップを重ねるとなぜユーザーインターフェースが使いにくくなるのか、という疑問に対する考察の記事です。

結論としては、開発者が能力を示すために、見た目や機能のアップデートが必要になり、それによって、不要なアップデートが加えられ、結果使いにくくなる、というものでした。

このようなプロセスは決してユーザーファーストな考え方では無いと思いますが、ビジネスの世界ではいろんなところで発生していると思います。自分の成果を認められるために、お客さんにとって不要と思われることもやらなくちゃいけない。でもそれってどうなんでしょう?持続可能な世の中には相性の悪い考え方ではないですか?

この記事にもあるように、「変わらないこと」の価値を認めるべきだと思いますし、「やらない」「変えない」と決断する社員を評価する仕組みも必要だと思いました。そして「新しいことをやる」「とにかく変える」という社員を必要以上に評価しない心構えも必要だと思います。

「新しいことをやる」=「評価される」世の中だと、どうしてもサステナブルにはならないとうのが持論です。ベーシックが大事です。ベーシックをちゃんとやりましょうよ。

Movie

これは面白かったです。(映画館で少し前に見ました)

これはフィクションです、これは映画です、というのは当然なのだが、映画であるからこそできる、でもひょっとしたら現実にありうるかもしれない、でもちょっと違和感はある、という絶妙なところ狙いに行っており、それが成功しているようでした。違和感の作り方が上手い。

そもそも俳優さんたちは演技をしていて、実際には本人ではないわけだが、それが一体誰か分からなくなる瞬間がありました(見てない人は何を言っているか分からないかもしれないですが)。特に三話目はそれが顕著で、どんどんと演者が演じている人物が変わっていき、演者たちも自分がいま誰なのか、わからなくなっている瞬間があるのではないか、と思うくらいでした。

二話目は全体的にユーモアだったのだが、教授のことばがとても良かったです。特にかつての教え子の才能として「言語化できない、非決定の領域に留まる能力」ということを言っていて、これは本当にそうだと思わされた。人はなんでも言語化したがり、既存の枠にはめてしまいたくなるが、これをやらないで考え続けることこそ、人間に必要な能力だと思うのです。

一話目は、話の内容は、なんとも怖いシチュエーションなのだが、会話のリズムが良い。彼女と元彼の会話で「私とあなたって会話にリズムがあるでしょ」という台詞があるが、まさにそれをこの話全体を通して伝えたかったのだと感じます。会話のリズム。本当に終始会話のリズム感がよく、内容以上にリズムの心地よさが際立ちました。

Book

学生の頃に一度読んでなんとなく面白かったと記憶していましたが、内容をすっかり忘れており、図書館で偶然見かけて再読しました。やはり面白く共感度が高かったです。

退屈と気晴らしを交互に行うこと、それこそが人間である。人間であるためには、消費ではなく浪費をして贅沢をすること。日常のそのものを楽しみ、そしてそれに対して思考することを避けないこと。自分が思考にとらわれるものを待ち構え、見つけて掘り下げること。

僕自身、子供の頃から読書や音楽などに慣れ親しんでいたため、そのような教育が楽しむことの訓練になっていたと感じます。一方で、最近は仕事や筋トレばかりで、あまりそれ以外のことを楽しめていないと感じていましたが、やはりそれは人間らしくないのでしょうね。もちろん、目標にまっしぐらでわき目もふらず、という人生のある時期には必要ですが、最終的には人間の本質はそこには無い、それはある意味、動物と同じである、ということのようです。実利的なことも必要ですが、そうじゃないことが大事です。

Music

どちらも坂本龍一です。1つ目は彼自身のアルバムから、2つ目は映画のサウンドトラックから。

どちらもピアノを主体とした楽曲ですが、心地よさの中の違和感。ぎこちなさのようなものが表現されているのが好きです。

何の違和感もないものって、なんか、詰まらないですよね。違和感、とても好きです。

今週は以上です。ありがとうございました。

2022.3.13

筋力トレーニングに最近身が入っていなかったのですが、ベーシックに戻り、スクワットとデッドリフトを久しぶりに行ったら、だいぶ調子がよくなりモチベーションが回復しました。

最近は、どうしても最先端かつ尖ったものが求められることが仕事で多いですが、やっぱりベーシックが大事だし性に合ってるなと思うことが最近特に増えました。勿論バランスなのでしょうけれども、目新しさや派手なものに目が行きがちな世の中、もう一度地味で分かりづらいけれども、本質的なものにも、ある程度時間を割いていきたい次第です。ただ、そういったものは、なかなか今の世の中で評価されにくくなっていることも事実だと思いますが・・・。世の中の評価を軸にすると、なかなか難しいですね。

それでは今週もmedia logを始めていきます。

News

Cotton Batt Insulation

ニュースというより商品という感じですが、衣服を再利用した断熱材。断熱材は建築物の省エネルギーには必需品ですが、このようなものを使えば、製造時のembodied carbonも大きく減らすことができるはず。

省エネ的には既存の断熱材には性能が及ばないかもしれませんが、改修系や仮設などの、比較的利用スパンの短い物件であれば、embodied carbonとのバランスで、採用する優位性があると思います。

ガラスとか太陽光パネルに関しても、embodied carbonでしっかりと考えて、性能による省CO2と天秤にかける必要のある時代がすぐそこまで迫ってきていると感じます。

僕はまずはLEEDを取得し、その後はembodied carbonを計算できるスキルを身につけていきたいです。

微気候デザイン

微気候デザインは、建築の環境設計では本当によく聞くようになりましたが、色々と調べていると、ミサワホームがかなり昔から微気候デザインを実践しているようです。

そもそも、建築空間に微気候があるのは当然のことなのですが、それを排除して均質を前提とした設備設計を行なっていた(あるいは今も行っている)のは、今となっては非常に解像度の低い設計である可能性があります。もちろん、環境は絶えず変化し、それを事前に完全に予測することは難しいですが、環境シミュレーションの発達により、それが少しずつ可能になってきています。まだ環境シミュレーションの解像度は低いかもしれませんが、それを無視して、均質を前提とした設計を行うよりも、まだ未来があるのではないかと思っています。

微気候デザインは、なかなか商業的には魅了が高くないかもしれませんが、最近は屋外空間を取り入れた施設が増えてきていて、微気候は積極的にかつ無意識に作り出されています。あとは、それによる魅力やメリットを定量的に示していくことが、われわれ環境設計者に求められているのでしょう。

僕自身も、微気候と少し近いオープンエアの空間を提案していますが、完璧に定量的な良さを示せていないのも事実ではあります。今後、もっと良さを掘り下げて考えていきたいです。

MOOCによって、「学ぶ」と「働く」が分けられなくなる時代がやって来ます

最近、僕自身もオンラインで情報をインプットすることが多くなってきましたが、それがますます加速していきそうです。edXなどは英語がメインなので、英語の能力は今後マストで必要にならざるを得ないでしょう。

また、学んだ後に、発行される証明書なども、実際には様々な資格と同様に、重要視される時代が来るのかもしれません。なかなか、能力を客観的に示すことは難しいものですが、証明書は一つの判断材料になるでしょう。

問題としては、Youtube, edX, Newspicks, など様々な動画で学ぶコンテンツが増えていくことで、それらの有用性をジャッジする能力、あるいはそれを判断するサービスが、ますます重要になりそうです。

Movie

今週もお休み。

Book

LIFE SHIFT

2年ほど前に購入していたようなのですが、存在を忘れており、今ちょうど読んでいます。

2000年に生まれた子供たちの約半分が100歳まで生きるという想定のもと、その時に従来のライフプランは機能しなくなるので、新しいライフプランのかたちを考えようという趣旨。

日本人は大学を出てから学ばなくなるとよく言われますが、これまでは定年が60歳だったのでぎりぎりそれでもスキルの賞味期限が持ちますが、100年まで生きようとすると80歳くらいまで働くことになり、さらに世の中の流れが早くなることで、大学で身につけたスキルや知識は、現役の中盤で賞味期限が切れてしまいます。

よって、学びながら働き、さらには一つの職業では、その職業がずっと存在しているかは分からないので、何度か職業を乗り換える必要が出てくる可能性があるとのこと。その時に必要なのが、専門知識に加えて、どのようなジャンルでも生かすことのできる、ベーシックかつ俯瞰的なスキル。

僕はそれが、英語やプログラミング、文章力、プレゼン力、発想力、チームワークなどの、能力だと考えており、日々、そのような俯瞰的な能力を見据えつつ、日々の専門的な業務に邁進しています。

Music

Mahler /交響曲第5番より第4楽章 Adagietto

NHK交響楽団のこの演奏をNHKホールで聴き、あまりの美しさに感動し、それ以来好きな曲です。

弦のピアニッシモの緊張感ある美しさは、生で聴かないとなかなか分からないので、ぜひ生演奏で聴いて欲しいです。指揮者によって、曲の運び方が大分変わるのもこの曲の興味深い点だと思います。

今週は以上です。ありがとうございました。

2022.2.27

今週は地道に一歩ずつが大事と痛感しました。何事も続けましょう。

それでは今週もmedia logを始めていきます。

News

齋藤弦 / Strings Architectureによる、東京・中央区の住戸改修「勝どきのタワーマンション」

高層マンションに土間という概念が持ち込まれたのが面白いです。

確かに、建築家のコメントにもある「一方、利便性と裏腹に、都市と住空間が直結されることにより、住空間に都市が侵食してくるような居心地の悪さを感じていた。」というのは納得の視点だと思います。

気密性の高いガラスファサードやエレベータというものの存在によって、すぐそばに仕切られたプライベート空間を作り出せるようになったけれども、心理的な近さはそこには存在している。そこから土間といった空間的なレイヤーを挟むことによって、距離を保てるのは心地が良さそうです。

あと、カーテンでの間仕切り、ラワンベニヤの内装仕上げは、住戸のきれいめな改修系では割とスタンダードになりつつありますね。カーテンの間仕切りは、おしゃれだけど、仕切りとしての性能的にはちょっと気になるところではあります。

池袋や新宿も、大規模都市改造を補完する「ウォーカブル政策」が急進展

良い流れだと思いました。パブリックスペースは関係者が多く活用方法が難しいところですが、このように国が先導し飲食店の道路の活用などの規制を緩和してくれることは、そのような屋外空間が増加し、そこを多くの人が利用することで空間に対する多様性の許容が広がり、設計者としても、様々な開けた空間を提案していきやすくなると思います。

個人的には渋谷ストリームの大階段前の屋外スペースで夜にお酒を飲んだりするのが結構好きです。屋外だと、会話の声が籠らないので、隣の人の声が気になりにくい、そして飲食店にありがちな空気の澱みもないのが利点だと感じます。

一方で、日本の場合は夏は暑く冬は寒い、そういった過酷な環境をどこまで受け入れられるか、あるいは使えない時期があることをどこまで許容できるか、はたまた屋内空間・屋外空間をトランスフォームできるようなしつらえにするのか、など、いろいろと設計者の腕、そして事業者の懐の深さが試されるのではないでしょうか。いくら頑張っても自然には抗えません。

Movie

今週はお休み。

Book

孫子

戦争は絶対に起きてほしくないことですし否定されなくてはいけないことです。それを前提とした上で、この孫子の戦いに対する知見は、戦争に限定されない様々な知見が含まれていました

・戦いに勝つには、戦う前に負けている相手に挑むことが大事

・戦術は数が限られるが、それらを組み合わせることによって無限の戦法が生み出され、相手の予測が難しくなる

・迅速であることが勝つために重要。

・聡明な君主はよく思慮し、立派な将軍はよく修め整えて、有利でなければ行動を起こさず、利得がなければ軍を用いず、危険がせまらなければ戦わない。

仕事をする上でも参考になる教訓でした。わかりやすく訳されていて想像以上に読みやすかったです。

2022.2.20

人にアドバイスを求めるタイミングってとても大事だなと思います。

特に僕は他人の意見に影響されやすいので、自分のアイディアがまだ苗だったり他人にちゃんと説明できない段階で中途半端に相談すると、それを理解してもらえずに、他人のアドバイスに自分の意見が塗り替えられてしまうので、気を付けようと思いました。特に僕は思考が飛び飛びになるので、最初はなかなか理解してもらえないのです。

無駄に手を動かすことってとても大事だなと思います。

仕事は要領の良さや効率・コスパなどが求められますが、実際には、それらを気にせずに真剣に道草を食ったほうが、本筋以外の知見や気づきが得られ、それが次の仕事に生きたりするからです。もちろん、要領の良さもとても大事なスキルではあるのですけれども。そういう意味では、僕はすぐに手を動かしたくなってしまう(解析を回したり絵をかいたりする)ので、その前に思考を整理する時間、積極的に手を動かさない時間を作りたいと考えています。

打ち合わせの無い時間ってとても大事だなと思います。

1日の中で、たとえ15分でも打ち合わせの予定があると、その日の集中力がちょっと低くなります。作業だけをしたい日があります。面倒な性格ですが、自分の気持ちを最優先することが、幸福度や生産性を上げ、それが結果的に仕事のパートナーにとっても良い影響を与えるのではないでしょうか。

・・・マイルールってとても大事ですよね。30代にもなったので、ちょっとずつ我儘に生きていきたいです。

それでは今週もmedia logを始めていきます。

News

お家で眠る古端末の救世主?! Googleが新OS「Chrome OS Flex」を発表

Googleが新OS「Chrome OS Flex」を発表しました。クラウドベースの無料OSで、古いWindows端末やMacをChromebookとして使えるということです。

ハードがまだ使えるのに、それに見合った軽いOSが無いことによって、ハードも実質使えなくなってしまう事態は、エコの視点からはあまり望ましくないことです。iPhoneやMacなどもOSをアップデートしたとたんに重たくなった・・・なんて経験もあります。このOSはまだ開発初期段階で、簡単に導入するのは難しそうですが、MacやWindowsに簡単にChrome OSをインストールできるようになれば、ハードを延命できるかもしれません。

この視点で、建築でも、新しいソフト(空調・IT・衛生など・・・)に対応できなくなったハードを、より負荷の低い用途に転用する、というようなことが出来ると、ただ新築に立て替えるという選択肢だけではなく、ハードを延命してあげることが、できるようになるかもしれませんね。

伊原慶 / TA+Aと大原智史と大原丹音による、東京・目黒区の住戸改修「まわる住まい」

住宅内に対角線の斜め壁を配置し、その一部を可動にすることで部屋のサイズを柔軟にする。

グリッドで計画されることがどうしてもおおい住宅プランに対して、斜めの壁をいれるだけで、ここまで雰囲気が変わるのかと思いました。窓面に対して可動壁は配置されており、窓から入ってくる外気や自然光を、リビングと勉強部屋のどちらにどれだけ入れたいかを、外窓の可変性だけではなく、室内壁の可変性により変えることができそう、という点が面白そうだし、何か使えそうなアイディアです。

ロンドンで木造6階建てオフィス開発 ネットゼロカーボン建築を世界へ

ロンドンで木造6階建ての環境配慮型オフィスの開発を進めてられており、建築時の炭素排出量を英国で一般的な鉄筋コンクリート造の建物と比較して約80%削減し、木材の炭素固定量をオフセットすることで竣工時点でカーボンネガティブとなることを見込むことができるようです。その後、省エネ・創エネをしながら60年間はカーボンネガティブを維持することができるという驚きの建築が実現しそうです。

ZEBというのは、大事な目標ですが、どうしても太陽光パネルや敷地外でのカーボンオフセットに頼らなざるを得なくなりがちですが、それを木材の炭素固定量によりその後60年間の炭素排出量を相殺できるというのは素晴らしいことですね。一方で、このような取り組みが普及していけば、建設時のembodied carbonや木材の製造・運搬などのembodied carbonなどの計算方法をしっかりと整備していく必要がありそうです。

Music

Chopin/Ballade No.1 in G Minor

高校生の時、部活後の21時くらいの講堂で、一人この曲を弾くのにはまっていた時期がありました。曲中に様々なテーマが次々と登場し、弾いていても聴いていても満足度の高い一曲です。

ピアノは大学生でぱったりと弾くのを止めてしまいましたが、いつか再開したい・・・。

本日は以上です。ありがとうございました。

2022.2.12

今年に入ってからインプットを増やしたせいか、仕事でのアウトプットが非常にしやすくなりました。また意外と手を伸ばせば近いところに必要な情報はあるのだと気づきました。ただし整理されていないものが多いので、それを自分の手で整理しておく必要があるのだと痛感しています。

僕の場合、平日は整理する時間がないので、すべて一つのNotionページにリンクや一言コメントなどすべてごった煮にしておいて、週末や月末になるべく綺麗に整理するようにしています。積読のように積情報がいつまでも整理されないこともしばしばですが・・・。

それでは今週もmedia logを始めていきます。

News

ハウスメーカーの顧客満足度を調査、スウェーデンハウスが全13項目と総合順位で1位に

タイトルの通り。最近、大学や高校の同級生から住宅の設計に関連したことを聞かれることがあり、仕事上あまり関わることのないハウスメーカーについて少し調べていて見つけた記事です。

旭化成・住友林業あたりはなんと無く評判が良いイメージでしたが、スウェーデンハウスは耳にしたことがあるものの、ここまでの評価だとは知りませんでした。どうやら気密性・断熱性で選ばれているよう。こちらをみていただくと、そのこだわりがわかります。住宅にトリプルガラスはすごいですが、今後スタンダードになっていくのでしょうか。

建物内のセンサーをワイヤレス化するマイクロ波ワイヤレス給電システム

徐々に出てきている技術。ワイヤレス給電。これができるようになれば、細かなセンサー類の配線やバッテリーの交換が不要になり夢が広がりますね。サービスロボットが給電対象の近くまで行くのがポイントのような気がします。建物内のメンテナンスにロボットが動き回る世の中も、いよいよ現実的になっている感じがします。

超音波触覚デバイス「Emerge Home」発表、グローブ無しでの触覚体験

超音波触覚デバイス「Emerge Home」発表、グローブ無しでの触覚体験 | Mogura VR

Emerge は、超音波を活用してバーチャル空間内中の手に触覚フィードバックを与える「Emerge Home」を発表しました。併せて複数の戦略的投資家から1,300万ドル(約15億円)を調達したことも告知。出資には「League of Legends」「VALORANT」などで知られるRiot Gamesの共同創設者Marc Merrill氏や、大手配信プラットフォームTwitchの共同創設者Kevin Lin氏などが参加しています。 Emergeが発表した「Emerge Home」は、「Emerge Wave-1」 「Emerge Home social virtual experience」そして専用のモバイルアプリという3点で構成されています。 同社によれば「Emerge Wave-1」が手を"コントローラー化させる"デバイスであり、超音波を使用してバーチャル空間での手を使ったインタラクションを可能にします。Ultraleapの空中触覚フィードバックデバイス「 STRATOS」などに近いものであると予想され、米メディア VentureBeat は、デバイスの上方3フィート(約90cm)に「インタラクション・フィールド」を作り出す仕組みであると説明しています。 「Emerge Home」と「Emerge Wave-1」は、2022年2月にKickStarterで一般公開が行われる予定。価格は500ドル(約57,000円)に設定される見通しです。 MoguraVR MoguraVR (参考) Emerge, VentureBeat

超音波触覚デバイス「Emerge Home」発表、グローブ無しでの触覚体験 | Mogura VR

聴覚・視覚がメディアをインプットする主な対象でしたが、これからは触覚もその対象になっていきそうです。グローブをつけるわけでもなく、空間内の手のひらに擬似的な触覚を与えることができる商品。一連の超音波スピーカーがタイミングをずらして音波を発生させ、それによって焦点(focal point)を発生させ、それが手のひらに当たることで、触覚を得ることができるという。

Book

コモンズについての考えを様々な人が述べています。

正直、特定の企業や国に縛られないコモンズは、かなりハードルが高そうだと感じました。wikipediaがコモンズに近いと思いますが、殆どが寄付やボランティアで成立しており、それが果たして持続可能なのでしょうか。資本主義という概念が変わらなければ本質的なコモンズの構築は難しいようにも思います。

一方で、本書の中で様々な投票方法が示されているのが興味深かったです。無意識下の欲求を、世の中の様々なデータで可視化し、半自動的に方向性を決める仕組みは少しSFっぽい気もするが、プログラムが公平に機能すれば、一時的な感情に流されない意思決定が可能なのでしょう。やはり一人の人間、さらにそれが集団になったとしても、人間だけの判断に任せる時代は、そのうち終わりを迎えるのかもしれません。

Movie

ミュージカル「レント」で有名なジョナサン・ラーソンの半自伝的なミュージカル映画。

まず純粋に曲が良く出来ていて、さらに歌手が上手かったです。思わず口ずさみたくなる、そして悲観的で大変な状況なのだけど、それがミュージカルにすることでポジティブになる(実際そうして劇中でもお互いにモチベーションを上げているように見えるのが好き)。ちょっとダンサーインザダークのような悲壮感とミュージカルのいい違和感を想起しました。さらに僕自身の年齢や仕事に対するスタンスと重なる部分があり、共感度がかなり高かったです。仕事に対するプレッシャー、プライベートとの折り合いの付け方と葛藤など。

まあ仕事ってこういうものだよね、と思わせてくれました。

Music

Clean Bandit/Dust Clears

日本語訳すると「清潔な盗賊」という違和感のあるワードの組み合わせが気に入り、聞くようになったアーティスト。クラッシックと電子音を組み合わせた音楽が特徴的です。

今週は以上です。また来週〜

2022.2.5

一週間飛ばしてしまいました。仕事が詰まってくるとすぐにインプットがおざなりになってしまいます。そしてリズムも崩れてゆく。その原因は、運動を毎日しないことと、他人の言動が気になってしまうこと、が僕個人としての2大要因であることが分かりました。いくら仲間であっても他人は他人。自分ができること・変えられること・影響を与えられることに、リソースを集中していきたいです。

それでは今週もmedia logを始めていきます。

News

一人一人の温室効果ガス削減量「見える化」環境省実証へ

国レベルでこの取り組みが始まったか、という印象です。

いろいろと課題があると思ってこのような取り組みは注視しています。例えば、郊外のほうは特に贅沢な暮らしをしていなくても移動手段を自動車に頼らざるを得ない、持ち家(新築)になったとたんにどっと所有物のCO2消費量が増える、子供のCO2排出量はどのように・誰に見込むのか、など、さまざまな世の中の不公平感を、より可視化してしまうことにならないか。また、個人の取り組みだけではCO2削減は手に負えなくて、国の法律(建築省エネ法とか)や電力の構成を変えるなど、国レベルの改革が求められているということをどこまで分かっているのか。面白いとは思うけれども、どこまで効果があるかは若干疑問です。

MVRDVによる、台湾・彰化県の、政府系電力会社のオペレーション施設「サン・ロック」

特徴的な外観を常に世に送り出しているMVRDVが太陽光パネルを扱うとこうなるのか、というプロジェクト。MVRDVも本格的に環境を軸に建築のことを考え始めているようです。

プレゼンテーションの抜粋を拝見すると、思った以上にプレゼンテーションでの太陽光パネルの配置の説明が丁寧にされているように感じました。手法自体は真新しさはないかもしれないけれども、ちゃんとやっている感があります。でも台湾は夏に南中高度がほぼ真上になるので、北側はパネル同士が結構影になってしまいそうですが、早朝夕方の回り込みの日射を期待しているのでしょう。

固形状として世界初、密閉空間を目標湿度に調節・維持する調湿材『TEKIjuN(適潤)』

機械に頼らずに湿度調整、というところに魅力を感じピックアップしました。

近頃は冬場でも窓を開けて換気をすることがありますが、その時に温度以上に気になるのが湿度。温度は着込めば一時的に耐えられますが、乾燥感はいかんともし難い。そんな時に、このような仕組みがあれば、湿度の回復を加湿器だけに頼らなくても済みそうです。潜熱蓄熱材や躯体蓄熱の、湿度バージョンのようなイメージにも近く、トレンドにもなんとなく乗っかっていそうです。

Book

Soft City 人間の街をつくる

人にとって豊かな都市環境を作るためのポイントが述べられており、事例やダイアグラムがわかりやすくまとめられています。

囲み型街区・歩行者と自転車の優先・人間的スケール・異なる機能の重層化・コンパクトシティ・屋外を楽しむなど、真似できそうなシンプルな工夫の数々。 匿名性の高い都市において、囲み型街区の庭のようなコミュニティがどこまで機能するか、歩車分離をすることによって安全性を確保する(歩車分離や自然と居住空間の分離)考え方の強い日本都市部において、これらのポイントがそのまま機能するかは分かりません。一方で、過度な安心安全やプライバシーの確保が、豊かな都市環境の想像の足枷になってるようにも思いました。

Movie

今週はお休み

Music

Sakanaction/なんてったって春

春が近づくと聴きたくなる楽曲。ミニマルな音数と歌詞がお気に入りで南南西という方角をここまでオシャレに表現した人はいないはず。風で花びらの散る桜並木を歩きながら聞きたいです。

作詞をしている山口一郎さんは、言葉選びに常に精魂費やしているようで、リズム感と言葉の一体感、そしてたまに狙った空耳がすごいのです。是非聞いてみてください。

今週は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

2022.1.23

仕事が徐々に忙しくなってきました。それでも最近は毎日できるだけ運動を取り入れるようにしたところ、だいぶ安定して自分のリズムを刻めている気がして、疲れにくくなりました。体と頭の疲れのバランスが大事ですね。

さて、今週は少し駆け足になりますが、media logを始めたいと思います。

News

観葉植物の「下取りサービス」が静かな人気の理由

そもそも僕自身が葉っぱ好きということもあるのですが、この取り組みを見た瞬間「うまいな〜」とうなってしまいました。一度枯れかけてしまった観葉植物を下取りし、それを再生させて再度売りに出す、リボーンプランツのビジネス。もちろん、すくすくと育った綺麗な形の観葉植物は美しいですが、一度枯れかけたり折れてしまったりしたところから、新しい芽が吹くことで、個性的な形になりそれが生命力を感じさせ時に勇気を与えてくれる。そんな世界観がとても心地よいなと感じました。植物だけで無く、動物や人間にも同じような世界観が生まれてくると本当に心地よいと思います。

自宅にあるシェフレラも、実は何度か折れて、くねくねとしながら成長しているのを一目惚れして購入したのですが、それを毎日見ることで「自分も毎日頑張っていこう」と思えるし、純粋に美しい。一度傷ついたものの美しさ、不完全なところから再起していく美しさというものがある気がしています。

2030年の世界:知っておきたい9つのメガトレンド

とてもわかりやすくまとまっていると思います。僕の気になるトレンドとしては、都市化・透明性・テクノロジーシフト。どれも魅力的側面と不安な側面が入り混じってます。

特に透明性については覚悟しているし、自分の意見や意思をはっきりと表明していかなければ、透明性が上がるとともに、自分の色がどんどん透明になり周囲と一体化してしまうだろうと感じています。透明性に対してどう自分の色を強く持つのか。

またテクノロジーシフトに関しては、ずーっとここ最近言われていることで、AIに対する期待と不安感がありますが、人間が現実世界に身体と共に生き続ける限り、テクノロジーだけでは成立しない、という点もしっかりと考えないといけないと思います。一方でAIやIoTを駆使すれば、人間を介さなくてもできるようになるのは、世の中のほぼ全てに対して起きること。そのとき、自分は一体何で稼ぎたいのか、何を人生の拠り所にするのはただひたすらに考え行動し続けなければなりません。

大阪・堺市の、三住戸の改修「茶山台団地のリノベーション」

団地って割と環境的に豊かだと思うので、こういうおしゃれな改修がどんどん増えていってストックを活用する方向に行ってほしいです。内装も最小限で、ワラン合板の剥き出しとかも、そこまでお金かけてない感じがして好み。どこか一部の内装にお金をかけ始めると、全て拘らないといけなくなり始めますからね。一方でライティングレールはできるだけ各所に欲しい。

Book

イヴァン・イリイチ/エネルギーと公正

大きくは2つの内容に分かれ、前半が「エネルギーと公正」、後半が「創造的失業の権利」です。

エネルギーを消費しすぎることによってむしろ人間はそれに縛られてしまい豊かさから離れてしまうということ。そして専門家が技能や技術を独占して囲い込もうとすることによって、これまで当然のように専門家以外が行ってきた生業だったり能力が退化してしまい、専門家に依存する世の中になってしまうと言うこと。

同意する内容も多かったが、もう引き返せないところまで今日来てしまってるとすると、僕たちにできることはなんだろうと考えさせられました。

特に専門家が技能や技術を独占するっていうのは身近にもある話だと思っていて、社内でとある専門部署が立ち上がると、その部署が専門的部分を担うことが当然になり、今までいろんな部署で個々人がやってきたことが、専門部署にお願いしないといけない雰囲気になる。それは効率性の面からは良いかもしれないけれども、個々人のできる能力というのはどんどん限定されていってしまう。

一方で、専門家同士が高度なコラボレーションをすることを前提とすれば良いはずで、お互いの専門分野を任せて信頼しつつ、お互いが専門外のことも言い合えるような姿勢・雰囲気・多少の専門外の知識、が必要になってくるんじゃないかと思っています。世の中がどんどん技術的に複雑になれば専門家が増えるのは仕方のないことなので、それを前向きに捉えたいです。

Movie

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

いくら親友であっても、相手の成功を心から喜ぶのはどれだけ難しいか。それをこの映画は見事に描いていると思います。僕自身も他人の成功を素直に喜べないことはあります。その醜い自分の心をどう扱えば良いか途方に暮れることもあります。この映画はその葛藤が誰にでもあること、そしてその感情を克服するには、徹底的に自分自身に対して後悔しないことである、ということを教えてくれました。

Music

John Adams/Hallelujah Junction: 1st Movement

この曲との出会いはと映画「Call me by your name」のBGM。とにかく衝撃的でした。すごい音が厚いなと思い、よく調べてみると、この曲は2台のピアノで奏でられ高度にそれが連携することで一体化して聴こえている高度な曲だということがわかり、より好きになりました(この動画を見るとそれがわかります。いつか弾きたい)。Spotifyの音源はかなり連携度が高い。同じ人が弾いてるレベルで音のタッチが一緒なので、2台のピアノとは思えないほどです。

また、John Adamsは「ミニマル・ミュージック」を提唱していて、音の動きが最小限に抑えられ、パターン化された音形が反復し、徐々に変化していくという特徴的な楽曲が多いです。この楽曲はその中でも比較的動きが多く、他にも美しい楽曲はたくさんあります。僕はこの楽曲をきっかけに、好きなジャンルとなりました。特定の感情に心が動かされない、研ぎ澄まされていくような感覚が大好きです。他に有名な作曲家としては、Steve Reichもいて、そのうちにその楽曲も紹介していきたいです。

今週は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

2022.1.16

昨年もnote上で少し発信して2ヶ月足らずで終わってしまいましたが、今年はnotion上でもう少し気軽に発信していければ良いなと思っております。

いろんなメディアが増えていく中で、やはりインプットばかりではなく、アウトプットしていきたいという思いでやっています。自分自身の思考整理としての延長線上でのシェアとなりますので、内容の荒さなどはご容赦頂きつつ、チラ見して頂けると幸いです。

では、今週のmedia logです!

News

カーボンニュートラルを語るナラティブについて

カーボンニュートラルという地球規模の課題を自分ごととして捉え共感を引き起こすには、それを語るナラティブが重要であり、その手法としてシミュレーションを活用することが可能ではないかという主張でした。

一方で、シミュレーションはデータの可視化は、ある仮想的な条件であったり、断面的な抽出であり、現実世界を全て示しているわけでは無く、必ずしもリアルと一致するわけではないことも、十分に理解しておく必要があるとのこと。

僕自身、環境シミュレーションを扱うことの意義は、ストーリーの方向性をわかりやすく示すため、という側面も大きいということを考えていたので、強く共感する内容でした。一方で、シミュレーションに頼りすぎると、シミュレーションが対象とするフレームの外にあるものや数値化できないもの、定性的でふわっとしたものや私的なものが抜け落ちてしまうことが最近僕自身にも良くあるというのも事実だと痛感しています。定性的で私的な「私こう思うんだけど」「このまえこういう体験をしてこう思った」みたいなものをストーリーに入れ込むことが、共感を呼び起こすこともあり、どっちも上手く扱えるようになりたい、そのために自分のスキルを磨きつつ、実生活での体験を豊かにしていきたいと思うに至りました。共感を巻き起こす人になりたい限り。

九大大学院BeCATとは?

BeCATは、建築と都市の専門家が、これからの都市・建築のあり方を研究し、リサーチに基づく成果やそれぞれの経験を、いろいろなかたちで社会に還元していくことを目的に、2021年4月にオープンしました。これに先立つ2020年度の冬季に、ウィンタースクールをキックオフとして実施しています。
同大学の3つの建築系研究院(人間環境学研究院、総合理工学研究院、芸術工学研究院)が共同で設立したもので、「環境」をテーマに、デザインとエンジニアリングの両面を掛けあわせ、社会実装を目指した実践的な教育を行っているのが最大の特色です。

以上、引用です。

アジア・オセアニアという地域、どちらかというと蒸暑地域の環境建築をどう考えるのか、という点に特にフォーカスをしているように記事を読んでいて感じました。今後地球温暖化が進んだ際、現状よりも日本が全体的に温暖な地域になるとすると、必ずしも高気密高断熱が解にはならないかもしれない、という想いは僕自身にもあるため、BeCATの活動が気になります。

派手なシミュレーションだけでは無く、地道な地質や風土のリサーチも写真の中に見受けられ、そういった地味な情報が意外と大事だよなと再認識もしました。

11歳の少女が貯金をはたいてキャンピングカーを購入、自分だけの居心地の良い空間を作った

最後は個人的に好きな記事です。子供の頃に自分の空間を作り込んでいくときのワクワク感、とてもたまらないです。

内容は記事の通りなのですが、最近「tiny house(極小住宅)」が取り上げられることが増えてきた気がして、その中でのこの記事はタイムリーだなと感じました。

広い空間は確かに気持ちいいけど、それが住宅の場合は特に、メンテナンスも大変だし、地球への負担もかけてしまうし、お金かかるし。僕も小さい空間は割と好きなので、こういう取組は、子供に限らずもっと増えてほしい。

住宅における、空間の広さって必ずしも正義では無くて。(天井が低いのがいい、みたいなハウスメーカーのCMもありましたよね。)コンパクトにすればそれだけ地球へのインパクトは減らせるはずで、小さな敷地により多くの人が暮らせる。そのようなコンパクトシティでも、スラムのようなことではなく、豊かで和やかに暮らす方法はあるはず。ただしそれには、ハードよりも、ソフトや人と人の交流やコミュニケーションによるソリューションが重要で、それが成立しなくなったから、ハードで距離を取らざるを得なくなったんじゃないかとも言えるのではないでしょうか。

確かに東京のような都心部では、今となっては匿名性が重視される世の中ですが、そのような中でも近隣の人たちとコンパクトかつ豊かに暮らす方法を考えたいです。

Book

ブレディみかこ/他社の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ

大学院時代の先輩から勧められて読んだ本ですが、とても衝撃的な内容でした。

エンパシーを丁寧に掘り下げた良書で、論の運び方もただ論理的で直線的ではなく、紆余曲折な感じがとても読んでいて心地よかったです。

エンパシーは他人を理解するのに必要なスキルと言いつつ、エンパシーは相手の気持ちを感じ過ぎてしまう負の側面もあり、使い方にスキルが必要で、そのためにアナーキーな独立した自己とエンパシーはセットで必要だと説いています。

僕自身はエンパシーが低い方なのだろうと読みながら思いつつ、だからこそ、迷わず出来ていること、良い側面もあるのだろうなと感じた。他者を必ずしも全て理解する必要は無いし、前提として全てを理解することは不可能と考えてはいるが、社会が多様化していくのであれば、エンパシーは必須のスキルとなるのだろうと考えさせられました。

Movie

アメリカンユートピア

デイヴィット・バーンのブロードウェイミュージカルを収録・編集した映画です。話題にもなっていて、sakanaction好きであれば、きっと好きだろうということで視聴。

とても斬新な表現方法であることは間違い無く、新しいものをまざまざと見せつけられている感はひしひしと感じました。良い刺激になること間違いなしです。

一方で、現時点では、僕はあまり好みではなかったです。理由は幾つかあると思うのですが、純粋なエンターテイメントというよりは、政治的・国際的な課題や主張が含まれたスピーチのような側面もあり、それを音楽や身体によって表現している点が、僕には難しく、刺激が強すぎました。いろんな課題(場合によっては自分に直接関係のない、でも国際規模では大事な課題)を突きつけられて、そこを考えすぎると自分自身を見失ってしまいそうというか、キャパが飽和してしまいそうで、途中でシャットダウンしたくなってしまう気持ちでした。

あとは、sakanactionのほうが表現方法は多様なので、はやり彼らはすごい!と間接的に感心をしてしまいました。笑

Music

Ian Hawgood / Fractural

最近はもっぱらspotifyに選曲を頼ってますが、明快な音階や歌詞がなく、でも単なるヒーリング系ではないナチュラル系のサウンドが好きで、休憩中に何気なく流してます。こんな音楽が流れるカフェがあったらいいんだけど、意外とないんですよね。

今週は以上になります。

今年こそは地道に継続してきたい限り。